「斬新すぎる」2020年新卒採用サイトまとめ7選

イムさん

イムさん

みなさんこんにちは。

揚羽でせっせとサイトを作っているWebディレクターのイムです。

弊社では採用サイトを手がけることが多く、さまざまな企業の採用サイトを社内で共有し合っています。最近では、企業の情報を伝えるだけの採用サイトは少なくなっているようです。採用したいと考えるターゲットに合わせて伝えたいメッセージを絞り、表現を振り切った採用サイトが増えています。

今回は2020年新卒採用サイトより、特に「振り切ったな〜〜!!」と思った斬新なクリエイティブをご紹介します!

1. Family Mart (ファミリーマート)2020年新卒採用サイト

http://www.family.co.jp/company/recruit/fresher.html

 

最初にページに入った際に、ファミチキ人間(勝手に命名)が大きく表示されます。

これだけでも十分斬新なのですが、会社を表現する際は一貫して「ヤバい」という言葉が使用されています。

 

「社長がヤバい」

「未来がヤバい」

「近さがヤバい」

「家族感がヤバい」

「ヤバいプロフェッショナル」

「ヤバいカルチャー」

 

とにかくファミリーマートがヤバいということが120%伝わります。

 

この斬新なビジュアルとコピーはファミリーマートが「改革を始めたこと」「様々なことに挑戦していること」「変化し続けていること」を表現し、そして「愚直にトライアンドエラーを繰り返すことのできる人に来て欲しい」というメッセージが込められています。採用が難しい小売業界であるコンビニ。身近で当たり前だからこそ、その価値をなかなか感じにくいものです。これまでの(良くも悪くも)馴染みすぎるイメージを払拭したこの表現によって、より入社したいと考える学生も増えたのではないでしょうか。僕らのファミリーマート、頑張って欲しいです!

2. 東北新社 2020年新卒採用サイト

https://www.tfc.co.jp/recruit2020/

総合映像プロダクションである東北新社。ページに入った瞬間、顔を白塗りにした人たちが現れます。これだけで十分ユニークな企業であることが伝わります。背景には「WHAT’S YOUR COLOR?(あなたの色は何?)」のコピーが。 東北新社は、CM制作、WEB制作、番組・映画制作、BS・CS放送関連事業など、非常に多くの映像分野を手掛けており、さまざまな色を持ったユニークな社員が活躍しています。サイト内で社員の色を強く出すことで、そこに共感する学生をターゲットとしているのかもしれません。

このビジュアルは昨年と同様なのですが、今年は新しくスペシャルコンテンツが拡充されています。

スペシャルコンテンツでは、ひと癖ふた癖ある社員たちの「素顔」として、「釣り人」「海外ドラマ好き」「野球部」「うっかり者」などいくつかのジャンルで対談をムービーで紹介しています。

 

また、社員の好きなことや趣味の話をひたすらしている動画インタビューも。

普通のサイトでは個人的な話をここまで掘り下げることはありませんが、より東北新社の社員の色(素顔)を伝えることで人となりが伝わり、かなり親近感がわきます。。さらに個性的なことを尊重する社風が感じられ、こだわりを持った学生に対して「ここで働いたら面白そう!」と感じてもらえるようなつくりになっているのではないでしょうか。

3. たき工房 2020採用サイト

https://www.taki.co.jp/recruit2020/

 

サイトに入ると「CLICK + MOVE」の文字が。

実際にマウスでドラッグを行うと、

筆のように線を引くことができます。

「うわ、目と足が生えてきた……」

 

自分で作った絵が、生き物ように生まれます。ちょっと可愛い。

そして画面の外へとはけていきます。 どんな形を作っても生き物が生まれるので、しばらく遊びたくなるくらい面白いです。

たき工房は、広告制作プロダクションです。まだ世の中にない新しいことに挑戦することを「生む。」と表現し、実際にサイトで何かを「生む」という体験ができるように設計しています。何かを「生む」楽しさやワクワクを、面白く表現したサイトになっています。

4. 講談社 2020年度入社 定期採用

http://kodansha.saiyo.jp/2020/

 

「とんがり人間 集まれ!」というコピーの元、カラフルで特徴的なヒーローが並んでいます。

講談社は、多種多様な「面白くて、ためになる」コンテンツを世の中に送り出してきました。それは、得意な何か、大好きな何かを追求し続けた「とんがり人間」が集まっているからできたことです。これからも革新的なコンテンツを生み出すために「とんがり人間」を求めていることが、このサイトを通して伝わってきます。

「自分自身のトンガリを極めれば強い武器になり、誰かを救えるヒーローの様になれる」ということを表現しているのかもしれません。

5. ソニーミュージック 新卒採用 2020

https://saiyo.sme.co.jp/graduate/20/

 

音楽や映像の制作・宣伝を主に行っているソニーミュージック。

リロードをするたびに、LIVEや仕事に関係するカラフルなイラストが表示されます。

ビジュアルも特徴的なのですが、サイト内ではかなりシュールな神が登場します。

「なぜ神?」と疑問は感じますが、コピーからその意味が読み解けます。

 

あの子をドキドキさせたり、

その彼を涙させたり、

隣の誰かを笑顔にしたい。

人の心を動かすことって、

神にも似た力だと思う。

 

人の心を動かす力を、神の力として例え、それをクリエイティブとして落とし込んでいるようです。ただ、「神」という言葉を厳格なイメージにするのではなくここまでポップにシュールに表現するのは、エンタメを扱っている企業としての色が出ているのかもしれません。

神の様な力で人の心を動かすためには、まず自分が動き、自分自身で熱を持って動く必要があります。「他人に運命を委ねるなんて絶対いや」「自分から動くからこそ人の心を動かすことができる」という想いに共感できる学生こそ、ソニーミュージックが欲している学生なのではないでしょうか。

6. 博報堂 超理系採用

https://h-mp-recruit.jp/2020/special/

 

エクセルのような背景に「超理系採用」の文字。ただ、ボディコピーを見ると単純に理系の人材のみを募集しているとは明記されていません。

 

文系や理系といった学術分野の垣根を越え、広告ビジネスの枠組みすらも超えていく、「超理系人材」を募集します。

 

一見、矛盾があるように見えますが、意図を持ってこのような表現をしていると考えられます。

まず、多くの理系人材に興味を持ってもらうために、ビジュアルのイメージを理系学生へと振り切っています。ただ、データや数式のみを扱う理系ではなく、そこからビジネスへと活用するための思考を持てる学生を絞り込むために、上記のボディコピーで説明を入れているのではないでしょうか。

さらに応募者には、データを使って仮説を立てる設問を解かせることで、能力を評価している姿勢を示しています。

7. 伊勢半グループ 2020採用

https://www.isehangroup.jp/kissmeproject/kaosaiyo2020/

 

一時期SNSでも話題になったこちらのサイト。「顔採用」というかなりインパクトのある表現を用いています。

「見た目や容姿で判断するなんて……」と、つい思ってしまいますが、ここに込められた想いは異なるようです。

「就活」というと、みんな同じようなリクルートスーツに、同じように紐で黒い髪をまとめ、お化粧も同じようにナチュラルメイク。みんな同じ姿でいたとしてもそれって本当の自分自身の姿なのでしょうか。

そこに一石を投じたのが伊勢半グループ。「テンプレの姿ではなくありのままの自分を、本当の自分がわかるような姿で会いたい」というメッセージが感じられます。

化粧品メーカーとして世相を逆手にとった広報戦略にもうまいですが、炎上のリスクも事前に考慮し、リスクをなくすための配慮や説明書きがしっかりとしているので、プラスの印象としてSNSでバズることに成功している好例といえるでしょう。

 

制作会社とお客さまとの信頼関係が不可欠

いかがだったでしょうか。一見するとただ見た目が斬新に見えるサイトであっても、その背景には企業の今後の方向性から導き出された採用戦略、その採用戦略から指定されたターゲットにメッセージを届けるための意図が隠されています。

そのため、ターゲットに刺さるサイトを構築するためには、企業・業界のことを深く理解し、欲しい人材に対して伝えるべきポイントを考える必要があります。

さらに昨今は、数多くの採用サイトが乱立してきているので、個性を出すことがより求められる時代になってきています。 ただ、このような思い切った表現を行うことは、企業としてはなかなか勇気のいることでもあります。だからこそ「この人、この会社の企画なら任せられる」という制作会社とお客様との信頼関係があってこそ成り立つものなのではないでしょうか。

私もWebディレクターとして、お客さまに信頼してもらえるよう尽力し、お客さまの課題を解決するためのより印象的なクリエイティブを作っていきたいと思います。

WRITER

イムさん

WEBディレクター

イムさん

鹿児島出身、鹿児島育ち。
大学では物理と天文学を専攻とし、
人工衛星や星を研究する。
大学卒業後は、フィリピンに3ヶ月滞在。
帰国後、WEBを学びディレクターとなる。

鹿児島出身、鹿児島育ち。
大学では物理と天文学を専攻とし、
人工衛星や星を研究する。
大学卒業後は、フィリピンに3ヶ月滞在。
帰国後、WEBを学びディレクターとなる。