「革新的医薬品を継続的に創出し、多様な医療ニーズに応える医薬品を提供することで、世界中の人々の健康で豊かな生活に貢献する」という理念を掲げ、日本の製薬業界を牽引する第一三共株式会社。同社が創薬業界の発展・活性化に向け行なっているのが、オープンイノベーションプロジェクト「TaNeDS(タネデス)」です。毎年、大学の研究者から研究テーマを募り、独創性や将来性、社内プロジェクトとの協調性などを基準に審査。選ばれたテーマには研究費が支払われ、協同プロジェクトとして研究が進められます。10年前にスタートした「TaNeDS(タネデス)」はここ数年、応募総数の増加率が停滞。異分野サイエンスの融合をコンセプトとしているものの、医学系学部以外の認知度が低いという課題を抱えていました。この状況を改善し応募総数を増やすことが、今回のプロジェクトのテーマでした。
産学連携プロジェクト自体は競合となる製薬会社でも行われているため、改めて「TaNeDS(タネデス)」の価値を紐解く作業からスタート。第一三共TaNeDSプロジェクトのメンバーを対象にしたワークショップからは、研究室 へ提供できる価値を。大学教授への取材からは、産学連携プロジェクトに求める価値や期待などのインサイトを抽出。両者の想いをマッチングさせることでコミュニケーションの軸となる「TaNeDS(タネデス)」の価値を再定義しました。大学に掲出されるポスターには『異文化創薬』というキャッチコピーを使用し、理学系・工学系・デジタルサイエンス系にも「TaNeDS(タネデス)」の目的や価値を訴求。新しい時代の始まりを連想させる坂本⿓⾺を浮世絵風のイラストで描きポスターの全面に使用することで、直感的にイノベーションをイメージできる作りにしています。
・第一三共社員、大学教授にヒアリングし 「TaNeDS(タネデス)」の価値・魅力を再定義。
・課題となっていた医学系学部以外からの応募を増やすためのメッセージ。
・提供できる価値と求めているテーマが直感的にわかるクリエイティブの提案。