採用オンラインセミナー:内定承諾15%UPの採用広報~人の魅力+αで学生をグリップする方法~

皆様、こんにちは。営業部の石田です。

 

さて、先日9月3日(金)に、「内定承諾15%UPの採用広報~人の魅力+αで学生をグリップする方法」と題したセミナーを開催いたしました。

 

今回は、サッポロビール株式会社をゲストにお迎えし、22卒の採用活動で「内定辞退率を15%も改善」するに至った採用活動の考え方と、23卒採用に向けたお話をしていただきました。

 


スピーカー:傳田 法子 氏
サッポロビール株式会社
人事部

 

はじめに

本セミナーでは、『新しい楽しさ・豊かさをお客様に発見していただけるモノ造りを』を経営理念として掲げ、お酒と人との未来を創る酒類ブランドカンパニーを目指すサッポロビール株式会社で採用担当をされている、傳田氏をゲストにお迎えしました。

 

サッポロビールは、新卒採用において様々なコミュニケーション戦略を計画・実践され、多くの学生から就職先候補として人気を獲得しています。毎年40名程を新卒で採用する中で、「選択と集中」を意識した採用活動を行っているそうです。今回は、そんなサッポロビールの採用活動についてお話いただきました。

 

21卒採用振り返りと22卒採用に向けて

21卒採用の振り返り

21卒採用の振り返りのお話からしていただきました。まずは選考フローについてですが、事務系職種・技術系職種でフローに違いはありますが、基本的には全てオンラインで選考を実施していたそうです。

 

事務系職種に関して、元々はエントリー後の選考はグループディスカッションを実施していましたが、急遽コロナウイルスの影響でオンラインのグループディスカッションの対応が間に合わず、代わりに面接を1つ追加しました。また、エントリー後の人数を絞る目的で、エントリーシート(ES)の他に45秒のPR動画による選考を追加したとのことでした。

 

 

そんな急遽オンライン選考となった21卒採用ですが、20卒採用と21卒採用を比較すると、採用市場全体の流れと同様にサッポロビールでも内定承諾率は減少していたそうです。特に、事務系職種の通常選考の内定承諾率は大きく減少していました。

 

どういう学生が辞退していたか分析すると、「事業規模がさらに大きいところにいきたい」「成長環境がもっとあるところで働きたい」など、「事業規模」「成長」に重きを置く学生が多いことが判明したそうです。BiZMiL SURVEYを活用したところ、特に「仕事」の魅力を伝えることが直近で取り組むべき課題であることが分かりました。

 

これらをまとめ、21卒採用活動後の振り返りから採用課題は下記3つがあげられました。

①ターゲットに魅力が刺さっていない
これまではたくさんの社員と会ってもらうことで「人・社風」を強く訴求していたところ、辞退している学生を見ると、それ以外に重要視するポイントがあることがわかりました。訴求すべき魅力を特定することが一つのテーマとなりました。

②内定承諾率が大幅に減少
事務系職種の通常選考はオンライン中心になったことで、内定承諾率が大きく減少。一方で、対面で実施したインターンシップ経由の学生の承諾率は増加しています。オンラインだからこそ今までと同じ採用手法ではなく、一つひとつの接点の質を高める必要があるとわかりました。

③パワーがかかりすぎる施策があった
自社セミナーの開催、外部セミナーへの参加をしていましたが、セミナーにかかる費用や登壇してもらう社員の人件費を考慮したとき、今一度それらの施策の効果や優先度を細かく検証する必要がでてきました。

 

 

22卒採用のブラッシュアップ

22卒採用に向けて、採用施策の「選択と集中」を行いました。以下の3点から採用活動のブラッシュアップを行ったそうです。
①訴求すべき魅力の特定
②オンラインでの発信の強化
③採用施策の整理
BiZMiL SURVEYを活用し、社員と内定者に調査を行い魅力を特定しました。

 

ビズミルサーベイについて詳しくはこちら

 

人・社風の魅力については全体的に高い数値がでた一方、業界・個社・仕事の魅力については数値の低さが見られました。これらの魅力を、採用活動でもっと訴求していく必要があることがわかりました。

 

②オンラインでの発信の強化
①で明確になった魅力を伝えていく施策の流れを設計し、実行していきました。

 

人・社風の魅力は引き続き訴求していきながらも、新たに業界・個社の魅力を訴求する方法として、社長のインタビュー映像を制作。経営理念やビジョンについてはどのセミナーに出ても必ず伝えていたそうですが、「実際会社がどういう方向に向かっているのか」「どんな戦略を描いているのか」を会社のトップが語ることでより説得力が出るのではないかと考え、実施したそうです。結果、「トップの考え方を知ることで会社理解が深まった」「面接の前に見返すようにして会社の方向性と自分の考えが一致するか確認していた」といった声が内定者から集まったとのことでした。

 

仕事の魅力の訴求については、「リクルーターの活用」と「社員映像・人事Q&A映像の作成」を行ったそうです。リクルーター活動は22卒で初めて実施。これまでも学生との採用面談を行う社員を公募で募り毎年100名程の社員が採用に協力する体制が整っていましたが、学生と社員の接点が単発になってしまうことで、人の魅力以外に「仕事のやりがい」や「理念・ビジョンへの考え方」まで伝えきれない部分がありました。リクルーター制度を導入することで、社員が長い時間学生に寄り添い、より深い理解を促す狙いがあったそうです。また、全学生にリクルーターをつけるのは難しいため、今回はインターンシップ参加学生の中の一部に導入したとのことでした。

 

社員映像・人事Q&A映像の作成については、計7本の映像を制作しマイページに掲載。今回の映像作成で、映像の効果の高さを改めて実感したそうです。費用面を考えて、自分たちでスマホを使用し、よくある質問・商品開発の裏側・社員密着などの映像を作成したとのことでした。

 

③採用施策の整理
費用対効果の薄いイベントを廃止し、参加するイベントを選択する方針を取ったとのことでした。廃止した施策として、自社イベントの「ツアー+社員懇親会」があったそうです。イベント全体を通して学生の見極めができるというものでしたが、参加者が先着順で少数であること、懇親会の費用や社員の工数を考慮すると、実施中止を決めたとのことでした。また、「全国向けのオンラインセミナー」への出展を縮小するということも決定したそうです。対面実施の際にはその時々で出会える学生は変わっていましたが、オンラインセミナーはある程度大手のオンラインセミナーに参加すれば、一定数の学生との接点を担保できることが理由の1つであるとのことでした。

 

一方で注力したことは、3つあったそうです。

1つめは、「施策の最適化:選考の流れの組み立て」です。「例年出ていたから」という理由で参加するのではなく、各セミナーに対して出る目的を明確化しました。セミナーからインターンシップに誘導して本選考に参加してもらうことを目的に定め、インターンシップ募集前のイベントかつターゲット学生が集まりそうなイベントを選択。また、セミナー参加学生の情報をしっかりと管理し把握することを徹底したそうです。セミナー参加状況は、志望度をはかる指標にもなります。セミナー参加数と面接通過率については、今後分析していこうと考えているとのことでした。

 

2つめは、先ほどご紹介した「訴求する魅力の精査:採用映像の作成」でした。

 

3つめに、「内定フォロー:最終面接後のフィードバック面談/個別の内々定通知書」です。最終面接後のFB面談では、学生の承諾の有無に関わらず、内定出しから3日以内に面接官からのFBや適性検査などの個別FBをお渡ししました。また、今後の入社までのスケジュールを面談の際に伝えることで、安心感を醸成することを意識していたそうです。内々定通知書には、「何故内定を出したのか」「これからサッポロビールでどういう力を発揮してほしいか」ということを、個別に記載。内定者からもかなり評判がよく、今後も継続していこうと考えているそうです。

 

 

22卒採用振り返りと23卒採用に向けて

ここまで21卒の振り返りから22卒に向けた施策検討のお話をしていただきましたが、ここからは実際に22卒採用を行ってみての振り返りと、次年度に向けたお話をしていただきました。

 

22卒採用の振り返り

まずは選考フローについてです。事務系職種はzoomを使ったオンラインでのグループディスカッションを導入。加えて、事務系・技術系ともに会社説明会/社員交流会を実施したそうです。会社説明会/社員交流会については、録画型の説明会映像も工数を考えると効率的と考えたそうですが、オンラインになったからこそ学生と個別に話すことを大切にして、学生に仕事の魅力を伝えることを意識したとのことでした。

 

 

その結果、22卒採用ではBiZMiL SURVEYから仕事理解度の高まりが数値で確認でき、さらに最終的には内定承諾率が15%UP。業界・個社の魅力については引き続き訴求を強化していくべきだと感じているそうです。

 

 

23卒採用に向けて

23卒採用に向けては、データの収集と活用を深め、具体的な課題に対して的確なアプローチの検討を進めているとのことでした。

 

データ収集については、毎年実施している内定者アンケートに加えて、BiZMiL SURVEYを活用。辞退者の方のサッポロビールへの印象を調査して、課題を見極めていきたいとのことでした。また、各イベントの選考への影響度を把握し、次回の出展するセミナーの検討に活かしていきたいと考えているそうです。

 

データ活用については、効果の高かった映像施策について、内定者アンケートの声を反映して、内容を拡充させていくことを検討しているそうです。また、外部イベントへの露出が減った分、単独イベントのブラッシュアップを行っていくことと、業界・個社の魅力を伝えるための特設サイトなども検討しているとのことでした。

 

 

まとめ

本日のセミナーのまとめをお伝えします。
採用施策の選択と集中を行うことで、より効果的な採用広報が実現する。
効果的な採用活動にはデータが肝になる。

 

 

以上、9月3日(金)開催オンラインセミナー「内定承諾15%UPの採用広報~人の魅力+αで学生をグリップする方法」のセミナーレポートでした。

 

弊社では採用活動にご活用いただける資料もご用意しています。ご参考にしていただける事例をまとめた資料もございますので、下記からぜひご覧ください。

 

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今後もオンラインツールも活用しながら、皆さまのお悩みを解消できるようなセミナーを随時開催していきますのでご期待ください。