採用サイトは、単に企業が必要な情報を伝達するだけのツールではありません。ブランディングや課題解決の視点を持って採用サイトの制作に取り組むことで、採用活動における課題解決コンテンツとしても機能します。

今回は採用課題の解決につながる、戦略的に構築された採用サイトの制作事例をご紹介します。

採用サイト成功事例1:三菱地所レジデンス株式会社

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / コピーライティング / 取材・撮影

採用サイト制作の背景

応募意欲を高めたり、採用ミスマッチを低減したりするために、仕事内容やその魅力を十分に伝えることが必要です。同社では求職者目線で、等身大の仕事の魅力を伝えきれていない点に課題を感じていました。そこで、等身大の魅力を伝えるため、真正面から仕事内容にフォーカスした採用サイトの制作をご支援しました。

採用コンセプト「一生物に、懸ける。」を設定し、社員たちの「仕事に懸ける想い」にフォーカス。丁寧なインタビューのもと、等身大の魅力や仕事のリアルを伝えられるコンテンツを作成しました。

デザインのポイント

等身大の魅力に迫るため、社員一人ひとりの顔写真と簡単な紹介、そして採用コンセプト「一生物に、懸ける。」にあわせて、社員一人ひとりが仕事に「懸ける」ことを本人の手書き文字で掲載しています。手書き文字にすることで等身大と親近感、日常感を演出。Webデザインはスプリットスクリーンを使用し、テキスト&ビジュアルの相乗効果を狙った点がポイントです。

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採用サイト成功事例2:株式会社ベネフィット・ワン

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / コピーライティング / 取材・撮影 / デザイン / コーディング

採用サイト制作の背景

時代の変化、そして事業の成長フェーズに合わせ、従来の安定志向の学生ではなく、自分で考えて動くことのできる学生を採用したいというご要望にあわせた採用サイトの制作をご支援しました。
採用ターゲットにあわせて、コンセプトコピー「THINK x MOVE(シンク・バイ・ムーブ)」を設計。採用サイトからさらなる拡がりをみせる企業の成長性を表現し、そうした企業で働きたいという学生にアプローチすることを狙いとしました。

デザインのポイント

福利厚生のアウトソーシング会社という固いイメージを払拭するため、黒×白基調のスタイリッシュなデザインに統一。「考えて動くことのできる学生」を採用ターゲットとしていることを強く訴求するため、コンセプトコピー「THINK x MOVE」を際立たせるモーションを活用しています。

より攻めた印象を作り出すことで、企業・事業が成長の波に乗っているような印象を与えられるよう工夫した点がポイントです。さらに、陰影を際立たせた写真やデザインで世界観を醸成し、アットホームな印象を払拭。成長の波に乗って自身の成長のためにも駆け抜けたい熱い想いを持つ学生に刺さるようなデザインとしています。

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採用サイト成功事例3:株式会社LIFULL

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / コピーライティング / 取材・撮影 / デザイン / コーディング

採用サイト制作の背景

「ネクスト」から「LIFULL」への商号変更を機にした、採用サイトの新規制作をご支援しました。LIFULLは不動産情報サービス「HOME’S」のイメージが強く、「あらゆるLIFEを、FULLに。」という新しいブランドイメージにどう変換していくかが課題にありました。

「不動産業」というこれまでの確固たるイメージを脱却し、暮らしから見えてくる社会の変化や課題解決に向き合いたいという大きなビジョンやチャレンジングな社風に共感してくれる求職者にアプローチできる採用サイトを制作しました。

デザインのポイント

チャレンジングな社風を表現するため、キービジュアルには使命感をもって仕事に挑戦する社員を掲載。社員インタビューの動線につなげることで、求職者が気になる情報に到達できる時間を短縮しました。

インタビューページにはスプリットデザインを取り入れ、原稿をスクロールしながら読み進めると社員が写真が切り替わる仕様に。スタイリッシュな仕掛けを施すことで、革新的な印象を与えることが狙いです。そして、ロゴに視差のある動きをつけ、新しいブランドカラーを印象付けられるよう工夫。新しいブランドイメージとチャレンジングな社風であることが訴求できるデザインとなっています。

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採用サイト成功事例4:株式会社ロック・フィールド

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / 情報設計 / 取材・撮影

採用サイト制作の背景

サラダをはじめ、多様な「SOZAI」で百貨店などに店舗を構える同社。新卒採用・キャリア採用・チャレンジド(障がい者)採用・パートアルバイト採用と多様な採用フロー毎の情報を整理して訴求が出来ておらず、全ターゲットに一番伝えたい企業コンセプト『SALAD=RF1』が伝えられていなかったため、中食業界志望者以外の母集団を形成出来ていませんでした。そこで、それぞれのターゲットが求める情報への的確な導線を設計したサイト制作をご支援しました。

デザインのポイント

トップページではスプラッシュ画面を活用し、ターゲットに問いかけるメッセージを提示することでサイトへの印象付けを意識したデザインにしています。また、ユーザーに優しいページ遷移を心がけ、新卒・キャリア・チャレンジド(障がい者)・パートアルバイトの各採用ターゲット別のカラーを設定し、ページ展開をしています。

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採用サイト成功事例5:エムエム建材株式会社

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / 情報設計 / デザイン / コーディング / イラスト制作 / ライティング

採用サイト制作の背景

同社は2014年11月に3社の事業を継承して設立された国内最大級の建設鋼材及び製鋼原料の専門商社です。「商社」の部分に魅力を感じる学生が多いものの、実際の業務には業界特有のコミュニケーションや緊急対応が必要とされるなど、一般的な商社とは異なる点にギャップを感じる人が少なくありませんでした。

採用の段階で実際の業務の奥深さを正しく学生に伝えきれていない現状を課題と捉え、2018年より採用ブランディングを軸とした採用サイトの制作をご支援しています。

デザインのポイント

採用キャッチコピー「あなたの熱さに、鉄は打たれる」という力強さを表現するため、イラストとイメージ写真をあわせたインパクトのあるメインビジュアルを作成。当初はライティングカットを撮影予定でしたが、コロナ禍の緊急事態宣言中だったこともあり断念せざるをえませんでした。インパクトに欠けてしまう課題を解決すべく、黒色をベースに飛躍感とクールさを表現することで写真よりも力強さのあるデザインに仕上げました。また、スピード感のある動きを多く用いることで、デザインの世界観を表現した点もポイントです。

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採用サイト成功事例6:協和海運株式会社

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / 取材・撮影 / 情報設計 / デザイン

採用サイト制作の背景

エントリー数に対して、会社説明会への参加数が少ないことが課題であったため、説明会参加のトリガーとなる採用サイト制作をご支援。単に海運業界で働く魅力を伝えるのではなく、学生には分かりづらい海運会社の具体的な業務を伝えながら、同社のもつ強みや特徴を全面に押し出すサイト作りを心がけました。

デザインのポイント

商社と並び、貿易の核となる海運会社であることから海外のクライアントが多い点は魅力の一つです。海外でも主に南の島にクライアントが多いという魅力を伝えるため、メインビジュアルは南の島を想起させる形状と配色で表現。

また、海運業という特性を、表示された画像がゆらゆらと船で運ばれるようなモーションで表現することで、臨場感を高めています。また、温かみのあるポップなデザインで親近感を醸成。UI/UX面では縦長スクロールを多用し、モノや人とのつながりを演出しました。

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採用サイト成功事例7:株式会社吉野家

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / コピーライティング / 取材・撮影 / デザイン / コーディング

採用サイト制作の背景

「吉野家=牛丼」という確固たるイメージがついていることは利点である一方、新しいイメージをつけにくい固定概念でもありました。時代の変化に対応すべく、企業イメージを変えていく強い意志を採用サイトで表現。吉野家の「新たなイメージ」、そして「次世代の吉野家」を一緒に作り上げていく仲間を採用したいという想いを全面に訴求した採用サイトを制作しました。

デザインのポイント

企業イメージを変える強い意志をサイトのトップビジュアルで表現。学生たちが同社に抱くであろう伝統的な印象の逆張りを演出する中に「新世代吉野家」のキーワードを入れることで圧倒的なインパクトを与えられるよう工夫しています。また、先進性を感じさせるポリゴンアニメーションを用いて、同社が持つ「多面的な挑戦的」な一面を演出。

そして、「新たな吉野家」を作り上げる上で学生に伝えたいメッセージやコンテンツを盛り込むことでデザインとの一貫性を強調するだけでなく、デザインがメッセージやコンテンツの訴求力を高めるといった相互効果を狙いました。

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採用サイト成功事例8:セントケア・ホールディング株式会社

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / 情報設計 / デザイン / コーディング / イラスト制作

採用サイト制作の背景

「介護=重労働」のイメージが強く、第一印象で離脱する学生が多い点が課題でした。そこで、初めて同社を知る学生に介護業界の固定概念を脱却してもらい、同社を好きになってもらえるような採用サイトLPの制作をご支援。介護のネガティブなイメージを払拭し、同社の価値観と社風である人の暖かさを感じてもらえるサイトを目指しました。

デザインのポイント

トップページには、採用コンセプト「介護で未来をちょっと明るく照らし続ける」を記載。コーポレートカラーである黄色の背景をメインカラーにすることで明朗さを表現しつつ、「介護の未来」をつなぐバトンタッチのアニメーションで同社らしさを訴求しています。

また、人の暖かさや親しみやすさを伝えるため、サイト内のイラストは一枚一枚すべて手書きで作成。静止画だけではデザインが単調になってしまうため、コーディングによってアニメーションにすることで飽きさせない仕様に工夫しています。

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採用サイト成功事例9:株式会社 ヒノキヤグループ

調査/ 戦略策定 / クリエイティブ制作

採用サイト制作の背景

注文住宅を中心に、リフォームや資産活用、戸建賃貸経営など様々なサービスを展開する同社。会社の成長とともに事業が多角化していくなか、改めて注文住宅に軸を置く方針を打ち出しました。しかし、過去に同社の成長を支えてきたような営業マインドを持った人材が採用しづらくなっている点を課題に感じていました。

そこで、注文住宅によって業績に貢献することを「ヒノキヤグループ2030ビジョン」の実現を紐づけて考えることができる人材を採用することを目的に、採用サイトの制作をご支援しています。

デザインのポイント

採用コンセプト「向き合った証が、住まいの進化になる。」をトップビジュアルに掲載。コンセプトメッセージを軸に、その受け皿となるページ設計と同社の成長の源泉を感じさせる情報設計にこだわりました。そして、コーポレートカラーのオレンジを大胆に使用することで、パワフルな印象を与えています。

注文住宅によって業績に貢献してくれる人をターゲットとすることからも、サイト内では家の構造や敷居をモチーフとした線と面を取り入れることで世界観を醸成し、同社で活躍する社員をポップかつパワフルに表現しました。

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採用サイト成功事例10:株式会社文藝春秋

企画構成 / 制作進行 / ディレクション / デザイン / コーディング

採用サイト制作の背景

出版・新聞業界では、書籍の電子化に伴い「古い」「堅い」といったイメージが学生たちに根付いてしまっていることが採用面での課題でした。同社は創業100年を超える老舗企業であることからも、その課題を強く実感していました。

同社は「温故知新」の発想を大切に、紙を活かしながらもさまざまな方法でアプローチしていけるような、枠にとらわれない人材を採用のメインターゲットとしています。時代にあわせた自由な発想で情報を発信し続ける企業であること、古いだけでなく「温故知新」を大切にしている魅力を伝えるための採用サイトの制作をご支援しました。

デザインのポイント

「古い」イメージを完全に刷新するのではなく、創業以来大切にしている「本」というデザインイメージはそのままに、時代に合わせて情報発信していく新しさを表現できるよう工夫しています。ファーストビューにはあえて文藝春秋のイメージにはないパステルカラーを用いることで新しさを感じさせ、「新たな文藝春秋」のイメージを伝えました。

社員インタビューのページはスプリットスクリーンにすることで、文章量の多さを感じさせずに伝えたいメッセージがしっかりと伝達できるよう、読みやすいレイアウトを施しています。デザインという視覚的な要素から、新たな企業イメージを与えられる採用サイトが制作できました。

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※株式会社文藝春秋の採用サイトは現在リニューアルされておりますが、リニューアルも弊社がご支援しております。

採用サイトを成功させるポイント

採用サイトで期待する効果を発揮するための重要な3つのポイントを解説します。

採用サイト制作の目的を決める

採用における課題は、企業によってさまざまです。採用サイトを通じて採用課題を解決するためには、課題を明確にした上で採用サイト制作の目的を決めることが大切です。

目的を明確にすることで採用サイトのコンテンツ内容やデザインの方向性が明らかとなり、一貫性のあるメッセージが伝えられるようになります。目的を決めたら採用コンセプトを設定し、コンセプトを軸として制作に取り組むことがポイントです。

ターゲットを明確にする

課題や目的と同様に、採用ターゲットも企業によって異なります。ターゲットを明確にしないと、当然ですが採用のミスマッチが起こってしまいます。

ターゲットとなる人材を採用するには、まずターゲットに当てはまる人物が採用サイトを閲覧した時に「応募したい」「ここで働きたい」「自分に合っている」と感じられるかがポイントです。ターゲットを明確にすることで、ターゲットとなる人材が興味を引くようなコンテンツが洗い出せるようになります。

訴求ポイントを整理する

採用サイトでの目的をたて、ターゲットとなる人材の採用につなげるには訴求ポイントを整理することも重要です。訴求ポイントが整理されていないと、結局自社の何を伝えたいのか、どんな人物を求めているのかといった要点が伝わらないサイトとなってしまいます。

自社の採用目標を達成するために必要なポイント、そして求職者が応募するにあたって必要な情報を整理した上で訴求ポイントを決定し、わかりやすい表現にすることで、採用サイトの目的が達成できるでしょう。

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まとめ

採用サイトは企業と求職者をつなぐプラットフォームであり、シーンによっては求職者が最初に企業と接点をもつ「顔」とも言える重要なコンテンツです。採用サイトのデザインが良いことはもちろん重要ですが、そのデザインに込められた意味やデザインから企業が意図するイメージを伝達できているかが大切です。そのためには、単にかっこいいデザインを取り入れるだけでなく、採用課題や目的、ターゲットを明確にした上で戦略的に採用サイトの制作に取り組むことが求められます。

揚羽では、学生や求職者にとって選ばれるブランドを構築するための戦略的な採用ブランディング支援をしています。ぜひお気軽にご相談ください。
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