「欲しい学生が集まらない」新卒採用の課題

皆さまこんにちは! 揚羽でディレクターをしている石塚です。

 

昨年から新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、採用市場は大きく変化していますね。そんな中で、「欲しい学生が集まらない」「内定を辞退されてしまった」といった課題をなかなか解決できずにいる企業は、やはり少なくないのではないでしょうか。

 

特に都市部の中小企業は、大手企業に学生の興味関心や応募が集中することで競争力が高くなってしまい、ターゲットとなる人材の確保ができずにますます採用難に陥ってしまう傾向も見られるようです。都市部での新卒採用の競争率は、比較的高いと言えるでしょう。

 

そこで近年注目を集めているのが「地方学生」の新卒採用です。都市部だけでなく地方の学生にも目を向ければ、ターゲットとなる学生の対象や母数が広がります。自社に必要な、優秀な学生に出会える機会を増やせる可能性があるのです。

 

今回は、地方学生の新卒採用において、採用担当者が知っておくべきメリットやデメリット、学生へのアプローチ方法を紹介します。

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なぜ地方採用が注目されている? 地方学生にアプローチするメリット

新卒採用活動で、地方学生にアプローチするメリットとしては、「都市部と比べて学生獲得に対する競争率が低い」「自社のブランディングや地方への拠点展開にも役に立つ」「運転免許証を持っている確率が高い」といったことが挙げられます。

都市部と比べて学生獲得に対する競争率が低い

地方にある企業の数は、都市部と比べて少ないのが現状です。また、学生自身は、必ずしも地元企業や大手企業を志望しているというわけではありません。さらに、地方学生の傾向として、都市部と比べると得られる情報の量や企業との接触の機会が少なく、自ら情報を探して一つひとつ真剣に向き合う資質が高いと言えるかもしれません。

 

そうした学生たちと接触の機会をつくり、自社に興味を持ってもらえれば、都市部に比べて低い競争率で優秀な学生を獲得できる可能性があります。

自社のブランディングや地方への拠点展開にも役に立つ

地方学生の採用に力を入れていくということは、幅広い地域で採用活動を実施することとなります。その過程で、今までアプローチできていなかった地域で自社の認知度を高めることができたり、顧客やユーザー獲得につなげられる可能性もあるのです。採用活動だけでなく、自社のブランディングにも効果を発揮し得ると言えるでしょう。

 

また、都市部で採用した学生は、都会での生活への慣れやこだわりがあり、地方へ異動となった場合に辞めてしまうかもしれません。一方で、地方出身の学生が持つ地方配属への抵抗は、都市部での学生に比べれば少ないのではないでしょうか。自社の地方展開や地方開拓を考えたときに、重宝する人材になり得ます。

運転免許証を持っている確率が高い

鉄道が発達し、電車での移動が容易と言える都市部に比べて、地方での移動手段は限られています。地方の学生自身も、バイクや自動車の普通免許を取得して実際に乗りこなしていることが多いのが特徴です。都市部では、大学卒業時に免許を取得していない学生もある程度いるでしょう。業務の面で免許の取得が必要な企業にとっては、自社が求める条件に合いそうな学生の数を増やすことができるはずです。

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地方学生の採用で気をつけるべきデメリット

こうしたメリットがある一方で、企業側が気をつけなければならないポイントとしては、「地方学生と接点をつくる機会や費用の創出」「地元から離れることに対する、学生やご家族の不安」などがあります。

地方学生と接点をつくる機会や費用の創出

会社説明会やインターンシップ、面接や選考などの採用活動が地方で行われることは、都市部と比べると少ないです。地方の学生と、都心を中心に採用活動をしている企業の接点は、そもそも限られていると言えるでしょう。

 

学生にとって、地方から都心への就職活動は交通費や宿泊費などの金銭的負担、移動時間などの時間的負担が大きく、活動を断念する学生も出てくるかもしれません。地方学生の採用に注力したければ、こうした問題の解決策を、企業側が考える必要があります。

地元から離れることに対する、学生やご家族の不安

地方学生の中には、馴染み深い地元の企業に就職したいと考える学生ももちろんいるでしょう。また、ご家族も、子どもが地元を離れて都市部で就職するとなれば心配や懸念を持つ可能性があります。そうした学生やご家族に対して、地元を離れてでも就職する魅力や安心感があることをしっかりと伝え、不安を払拭していかなければなりません。

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地方学生との接点のつくり方

都市部から地方の学生へアプローチし、自社に興味を持ってくれる「母集団」を形成するには、どうするべきでしょうか。方法はいくつも考えられますが、まずは接点をつくるのがカギです。

 

例えば「地方学生向けの説明会への参加・実施」「地方の大学との連携」「地方学生向けのインターンシップの開催」「オンラインの活用」「ダイレクトリクルーティングの活用」が挙げられます。中には、先に挙げたデメリットを解決し得るものもあるので、ぜひ検討してみてください。

地方学生向けの説明会への参加・実施

地方学生向けの説明会に参加したり自ら実施をすれば、学生との接点を増やすことが可能です。学生に対して、「自分の地元に興味を持ってくれている」という好印象を与えることもできるでしょう。就職活動のナビサイトなど、各地で合同説明会を開催しているものもあります。そういったものに参加すれば、単独で説明会を開催・集客を行うよりも比較的少ない費用や労力で、多くの地方学生と接点を持つことができます。

地方の大学との連携

地方学生が通う大学と連携して、接点を創出していくという手もあります。大学の就職課を訪問して協力を得られれば、自社に必要な資質を備えた学生を紹介してもらえたり、企業説明会を開催する機会を持てるでしょう。学生に対しては、「この会社は自分たちに興味を持ってくれている」といった好印象も与えられます。

 

また、ナビサイトの説明会などに比べて、学内開催の説明会は小規模です。大規模な説明会と比べると、一人ひとりの学生の人となりをより深く知りより密な関係を築ける可能性があります。

地方学生向けのインターンシップの開催

地方で開催されるインターンシップは都市部よりも少なく、地方学生は都市部のインターンシップに参加せざるを得ず、費用などの問題で参加を断念する学生もいるかもしれません。とはいえ、企業が独自で、地方でインターンシップを開催するのは容易ではありません。費用や労力、時間などの問題があるからです。一方で、都市部での開催において、地方学生の参加を考慮し、費用面や開催日程を工夫するのも難しいでしょう。

 

独自開催が厳しい場合に頼りになるのが、「ちほりけ」など地方学生の就職活動をサポートするサービスです。既存のサービスと連携することで、費用や労力を抑えながら地方学生に対してインターンシップの間口を広げることができます。

オンラインの活用

新型コロナウイルス感染症の影響でソーシャルディスタンスが求められる時代になり、採用活動のオンライン化は加速しています。説明会もインターンシップも面接も、Web上で開催される傾向が強くなっているのです。

 

地方学生へのアプローチにオンラインを活用すれば、リアルな場へ向かうための費用や時間がかからず、地方の学生も気軽に参加しやすくなるでしょう。企業も地方学生との接点創出のために大きなコストやリソース、時間をかけることなく、地方学生に効率的にアプローチしやすくなります。

 

リアルの場の説明会や選考に比べると手軽に開催できると言えるため、特定の学生との接点を増やしたり、志望度醸成に向けて直接働きかける余地をつくり出すこともできるかもしれません。
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ダイレクトリクルーティングの活用

「ダイレクトリクルーティング」とは、企業が主体となって、自社に必要な学生をデータベースから探し出し、獲得したい人材に対してピンポイントで直接オファーする採用手法です。大学、研究室へのリクルーターやOB・OG訪問をオンライン化し、採用ターゲットに対する精度を向上させたようなものだと言えるでしょうか。あらかじめ採用ターゲットを絞り込み、自社に必要な、地方の優秀な学生とコミュニケーションを深めていくのに活用できるでしょう。
弊社の人事担当が「ダイレクトリクルーティング」のポイントをわかりやすく紹介した記事はこちら

学生との接触機会に、自社を魅力的に「伝える」には?

せっかく学生との接点をつくっても、自社の魅力をしっかりと伝えられなければ、アプローチする意味がありません。アプローチに際しては、「何で」「何を」「どんなターゲットに」伝えるのかを考える必要があります。

 

「何で」に関しては、Webサイトやパンフレット、説明会のフォローツール、WebやSNS広告などといった媒体の活用が考えられます。Web広告の中でも、地方の学生へのアプローチに有効だと考えられるのが「ジオターゲティング」です。GPSの位置情報を利用して広告を配信する手法で、特定の大学をターゲットにピンポイントで配信を行い、年齢や性別などのデータも掛け合わせて高精度でターゲティングできるのが特徴です。
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媒体によって特性は異なりますが、目的や機会に合わせてどんな媒体を選ぶのかを検討し、誰に何を伝えていくのかを突き詰めていかなければなりません。

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自社に必要な、優秀な地方学生を獲得するために

その他に留意すべき点としては、例えば下記のようなことがあります。

 

■リアルな面談の際、地方学生に対しては交通費や宿泊費を負担するなど、選考時の待遇を考える。
■内定後、新しい土地で生活することへの不安も多いはずの地方学生に対して、定期的に連絡したり懇親の場を設けるなど、手厚くフォローを行う。
とにかく、学生の不安や負担を払拭できるよう努めるべきです。

 

今回は、地方採用におけるメリットやデメリット、学生へのアプローチ方法を大まかに紹介しました。ですが、「結局、何をすればいいんだろう?」とお悩みの方もいらっしゃいますよね。

 

当社では、それぞれの企業にふさわしいターゲット像はどういった学生か、地方学生との接点づくりのプランニングから、訴求コンテンツの企画・制作までをワンストップで支援させていただきます。地方学生の新卒採用に興味はあるけどどうすればいいのかなど、ご不明点や気になる点はぜひお気軽にご相談ください。皆さまが求める地方学生を獲得できるよう、精一杯サポートさせていただきます。

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