以前、リクルート社のリクナビの副編集長を務めておられたOさんに取材をしたときのこと。

営業マンとして活躍していた若い時は、エネルギッシュな社長や、
前向きな人事担当者に対しては真剣になれたが、「上を見てしか仕事をしない担当者」や 「本質的な問題から目をそらし、コストのことばかり気にする担当者」などには、
「この人がおるからダメなんや!」と、そのクライアントのお手伝いに
一生懸命になれなかった時があった。
とおっしゃっていた。

あるとき、そんなOさんを見て先輩が言った言葉がこれ。
「全ての人は、その人の人生の主役を生きている」。

「会社では、うだつの上がらない人のように見えたとしても、家に帰れば、
家族に囲まれて、立派なお父さんとして、一家を支えている存在なのかもしれない。
上を気にし過ぎているように見えるかも知れないけど、人それぞれ事情もあるし、
その人は、自分の人生の主役として、精一杯生きているんだよ」と。

「それを聞いてから、どんな人に対しても、頭に来ることがなくなりました」。 と。

このインタビューをしたとき、彼女はたしか32歳くらい。
早く成長された方は、徳を積むのも早い。