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コーポレートブランディング支援を行う株式会社揚羽(東京都中央区 代表取締役社長:湊 剛宏 証券コード:9330 以下「弊社」)は、2024年1〜3月の期間に、2025年卒業予定(2025年新卒入社予定)の大学生(以下、「25卒学生」)を対象に「25卒春 就活生調査」を実施しました。業界別に「ブランドイメージの変化」「25卒学生が企業選びで重視する項目」をまとめた調査結果より、今回は、化学・素材業界の傾向を公表します。

■25卒学生から見た各業界のブランドイメージ

本調査では、企業の魅力因子である「業界・個社・仕事・環境・人/社風」の5つの軸について合計25項目の質問(項目は下図参照)を設定し、回答者が任意で選択した企業に対するイメージについて「とても思う」から「まったく思わない」の4段階で集計。また、上記25項目のうち「回答者が就職活動において重視している項目5つ」の回答から、就職活動中の学生が「企業を選択する上で重要だと考える要素」(以下、「重視項目」)を調査しました。
回答データを元に、業界別に「就活時期によるブランドイメージの変化」「各業界を志望する25卒学生が企業選びで重視する項目」を分析したレポートを作成しました。

【就活前半で認知されにくい化学・素材業界の魅力】
下図は、化学・素材業界を志望する学生の「化学・素材業界に属する企業へのイメージ」について、就職活動が本格化している25卒学生と、ほとんどが就職活動初期である26卒学生の回答を比較したデータです。数値が高いほど項目について魅力を感じていることを示し、特に25卒学生と26卒学生の差分が大きい項目を枠線で囲っています。(青:25卒学生、赤:26卒学生)

就活生 調査 揚羽
25卒学生と26卒学生の回答で、特に大きな差が見られた項目は以下の通りです。

3.社会的な影響力
14.チームや組織を率いる仕事
17.社内研修が充実している
18.希望に沿ったキャリアが歩める
19.ワークライフバランス
25.優秀な同僚と仕事が出来る

「3.社会的な影響力がある」において就職活動が進んだ25卒学生の数値が高く出ているのは、業界特有のイメージに起因すると考えられます。化学・素材業界の多くの企業はBtoBビジネスを展開しており、製品やサービスが消費者に直接届かないケースが多くあります。そのため、消費者視点からは社会的な影響力は伝わりにくく、就職活動を進める中で業界や事業への理解が深まることでイメージがプラスに変容していくのかもしれません。

また、「14.チームや組織を率いる仕事」でも25卒学生の数値が高く出ています。「3.社会的な影響力がある」の理由と同様に、就職活動初期の学生は具体的な仕事内容をイメージしづらいと言えます。しかし、就職活動の中で、プロジェクトストーリーや社員の話に触れる過程を経て、研究開発、営業、購買など多様な職種が存在し、連携しながら仕事を進めていることを知り、結果としてスコアが高くなっていると考えられます。

その他にも、社内研修やキャリア、ワークライフバランスといった項目でも大きな差が見られましたが、説明会やインターンシップなどを通して、各社独自の制度や取り組みを知ることで理解が進み数値が高まっていると考えられます。

【化学・素材業界志望の学生が企業選びで重視する項目】
下図は、25卒学生の重視項目について、25卒学生平均と化学・素材業界を志望する学生で比較したデータです。数値が高い項目ほど、企業を選択する上で重要視していると考えられます。(青色:化学・素材業界を志望する25卒学生、水色:25卒学生平均)

就活生 調査 揚羽

化学・素材業界を志望する学生の中で、重視傾向が強く見られた項目は以下の通りです。

1.成長が見込めるビジネスを行っている
4.グローバル化が進んでいる
6.マーケットにおける強い優位性がある
8.誰しもが知っている有名企業である

特に25卒学生との差が大きく見られたのは「1.成長が見込めるビジネスを行っている(対市場平均+30%)」「4.グローバル化が進んでいる(対市場平均+24%)」の2項目です。

化学・素材業界は、新材料や革新的な化学製品の開発によって、多くの産業に影響を与えています。各社の技術革新は、業界・社会全体の成長を牽引すると言えます。このようなダイナミックな成長環境に身を置くことで、学生は自らのキャリアを築き上げると同時に、業界の発展に貢献する機会を得られることに魅力を感じるようです。
また、大手企業の多くがグローバル展開を進めており、海外拠点でのキャリアパスや国際的なビジネス経験が得られることも、彼らが就職活動を進める中で魅力に感じるポイントと言えるでしょう。

これらの魅力をターゲット学生に対して効果的に訴求できるか否かが、競合企業と差別化する上で重要なポイントと言えそうです。

■まとめ

新卒採用では、一般的に持たれている業界イメージや誤解を把握し、学生にとって魅力的なブランドポジションを確立することが重要です。また、学生が就職活動で重視するポイントは、業界ごとに大きく異なります。例えば今回の調査では、化学・素材業界では「成長が見込めるビジネス」や「グローバル展開」が重視される傾向にありましたが、「ワークライフバランス」や「社風」に回答が集中する業界もみられました。志望業界別に学生の志向性を把握することで、自社の強みを効果的に訴求し、採用活動を最適化することができます。

本調査は、学生の志向性と業界ブランドイメージを基にした、戦略的な採用ブランディングの検討に寄与するデータです。調査レポートの詳細や業界別の分析をご覧になりたい方は、以下よりダウンロードをお願いいたします。よりお気軽にご相談ください。
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【本調査について】
弊社では企業の効果的な採用活動支援を目指し、2017年より毎年、企業における「採用ブランド力」の調査を行ってきました。学生を対象にした『ビズミルサーベイ*』によるアンケート調査で企業の採用ブランド力を測定し、求める学生の志向傾向を明らかにすることによって各社の採用課題を探ることを目的としています。

*ビズミルサーベイ…弊社が提供する人事と求職者のギャップを可視化する調査ツール

調査概要

  • 25卒春 就活生調査
  • 調査期間:2024年1月1日~2024年3月31日
  • 調査方法:ウェブアンケート調査 ※BiZMiL SURVEY(ビズミルサーベイ)による
  • 調査対象:「インターンシップガイド」(日本最大級のインターンシップ検索サイト)に登録する2025年卒業予定者(2025年新卒入社予定者)と2026年卒業予定者(2026年新卒入社予定者)
  • 各企業イメージ有効回答数:2,745件
  • 有効回答人数:549名(内訳:25卒317名、26卒232名)

【会社概要】
会社名:株式会社揚羽
市場:東京証券取引所グロース市場(証券コード:9330)
資本金:2億7899万円(2023年9月30日時点)
所在地:〒104-0032 東京都中央区八丁堀2丁目12-7 ユニデンビル3F
設立:2001年8月
代表者:代表取締役社長 湊 剛宏
ミッション:一社でも多くの企業のブランディングに伴走し、日本のビジネスシーンを熱く楽しくする!
事業内容:ブランディング支援全般
支援領域:コーポレートブランディング/パーパスブランディング/サステナビリティブランディング
     採用ブランディング/インナーブランディング/アウターブランディング
     製品・商品・サービスブランディング 等
ブランディングにおけるコンサルテーション、クリエイティブ、ソリューションまで一気通貫できるパートナーとしてご支援をしてまいります。

【本件に関するお問い合わせ先】
株式会社揚羽 広報担当
TEL:03-6280-3336 Email:pr@ageha.tv FAX:03-6280-3337